プロジェクトをシミュレートする
「
DVD
Studio
Pro
」の「シミュレータ」は、プロジェクトの作成中にも検証を行える便利なツールで
す。プロジェクトをシミュレートする前に、注意すべき点がいくつかあります。
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「シミュレータ」は、ほぼ単体の
DVD
プレーヤーのように動作します。したがって、プロジェクト
の中を移動して見て回れるよう、リンクを設定しておく必要があります。特に、
「最初に再生」の
アクションは、適当 なメニューやトラックに必ず 設定しておきます。最初に再生 されるエレメン
トにする素材が まだない場合は、暫定的にそれの 代わりになるメニューへ、仮の リンクを設定し
ておくことができます。これにより、ツールバーの「シミュレータ」をクリックして「シミュレー
タ」を起動したときに、何らかのエレメントが表示されるようになります。
また、特定のエレメントで「シミュレータ」を起動させる方法は複数あります。たとえば、「アウ
トライン」タブや「グラフィック」タブで、
Control
キーを押しながらエレメントをクリックし、
ショートカッ トメニューから「シミュレート」を 選択します。このようにすれ ば、すべてのエレ
メントを用意できる前でも、プロジェクトを部分的にテストできます。
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「
DVD
Studio
Pro
」の「環境設定」にある「シミュレータ」パネルには、多くの設定項目があり、
DVD
プレーヤーを設定するのとほぼ同じように「シミュレータ」を設定できます。たとえば、
「シ
ミュレータ」のリ ージョンコード、アスペクト比 、言語、および再生出力オプショ ンなどを設定
できるので、さまざまな状況でのテストが可能です。詳細については、
122
ページの「
シミュレー
タ環境設定
」を参照してください。
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プロジェクトがまだ構築されていないので、「シミュレータ」は、現在の場所にある素材を現在の
設定のまま扱うことになります。このため、引っかかる、途切れるなど、再生時に問題が発生する
場合があります。このような問題の程度は、素材、およびオーサリングにお使いのコンピュータに
よって異なります。
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「ログ」タブにはシミュレーションの記録が表示され、シミュレーションの進行中でも情報を見る
ことができます。プロジェクトに問題があり、それを解決したい場合に、この情報が役立ちます。
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「シミュレータ」は、トラックのスライドに作成したマーカーの「各
VOBU
の後に一時停止」の設
定を受け付けます。「シミュレータ」は、フルモーションのビデオクリップに作成したマーカーの
「各
VOBU
の後に一時停止」の設定(いずれにせよこれはお勧めできませんが)は、受け付けませ
ん。トラックの再生時には、この設定がアクティ ブになっていないように見えます。
VOBU
の詳
細については、
388
ページの「
「マーカー」インスペクタの「一般」タブ
」を参照してください。
第
16
章
プロジェクトを仕上げる
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