赤色レーザーのメディアでの、ファイル名の付け方に関する注意事項
DVD-Video
デ ィ スク には、い くつ かの フォ ル ダが 存在 しま す:「
VIDEO_TS
」、「
HVDVD_TS
」、
「
AUDIO_TS
」、および「
JACKET_P
」などです。これらのフォルダにおけるファイル名の付け方の構
造は、非常に厳密に定義されていて、いわゆる“
8.3
形式”の仕様に則っています。したがって、最
大
8
文字と、それに続く
3
文字の拡張子のみが使用可能です。使用可能な文字は、大文字のアルファ
ベット、数字、アンダースコアのみです。
赤色レーザーディスクに入っているファイルの名前は、
UDF 1.02
(ユニバーサル・ディスク・フォー
マット
バージョン
1.02
)と
ISO 9660
という
2
つのボリュームに保存されます。この
2
つのボリュー
ムを組み合わせたものは UDF ブリッジフォーマットと呼ばれています。
2
つのボリュームを使うこ
との利点は、より多くの種類の再生機器で
DVD
のディスクが使えるようになることです。不便な点
として考えられるの は、ボリュームごとにファイル名の付け 方の規則が異なる点です。
DVD-Video
のディスクの場合は、入っているファイルが「
VIDEO_TS
」と「
AUDIO_TS
」のフォルダの中のもの
だけなので、各ボリュームで使われている名前は同じです。
DVD-ROM
のディスクにも「
VIDEO_TS
」と「
AUDIO_TS
」のフォルダがあり、どちらも
DVD-Video
のディ スクに適用 されるのと同 じ厳密なフ ァイル名の 付け方の規 則に従ってい る必要があ ります。
異なる点は、
DVD-ROM
のディスクには通常の
DVD-Video
のフォルダ以外に別のフォルダとファイ
ルが入っていることです。また、
3
つ目のボリュームとして
Joliet
のボリュームが作成される場合が
あります。
「
DVD-ROM
」の「コンテンツ」チェックボックスを選択すると、すぐに「
Joliet
拡張サポート」チェッ
クボックス が使用可能になります。こ のチェックボックスで、従 来の慣例に従っていな いファイル
も扱えるよう、ファイル名の付け方の規則を切り替えることができます。
以下の項では、
DVD
のボリュームのタイプ別に用いられる、ファイル名の付け方の規則を説明して
います。
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第
16
章
プロジェクトを仕上げる
UDF 1.02
のボリューム
UDF 1.02
のボリュームは、赤色レーザーのメディアを使うすべての
SD DVD
に存在します。
UDF
の
ボリュームは、長い(最大
255
字までの)
Unicode
のファイル名に対応しています。
Unicode
は、
標準的な
ASCII
(
1
バイト)の文字セットよりもはるかに多くの種類の文字が使える、
2
バイトのシ
ステムです。こ れは、たとえば日本語の 文字を使いたいとき に非常に便利です。ま た、拡張子付き
のフォルダ にも対応しています。オペ レーティングシステム によっては、ファイル名に ある種の文
字(
\ / ? :
“
<
>
|
)を使うことが禁じられている 場合もあることに注意する必 要があります。単体
の
DVD
プレーヤーでは
UDF
のボリュームを使用してディスクの再生を開始しますが、これは最初
のファイル を見つけ出すとき だけです。「
VIDEO_TS
」と「
AUDIO_TS
」のディレクトリ以 外を読み
出そうとすることはありません。
Mac OS 9
および
Mac
OS
X
が入っている
Macintosh
のコンピュー
タでは、
UDF
のボリュームを使用します。
ISO 9660
のボリューム
ISO 9660
のボリュームも、すべての
DVD
にあります。このボリュームは、
1
バイトの
ASCII
の文字
を使ったファイル名だけに対応しています。
ISO 9660
のボリュームは、前述の“
8.3
形式”に類似
した“
26.3
形式”の仕様(最大
26
文字と、続く
3
文字の拡張子。使える文字の種類は大文字のア
ルファベッ ト、数字、アンダースコア)に 準拠する必要があ ります。また、フォルダの 名前には拡
張子は使え ません。長いファイル名は 自動的に短くされ、使えな い種類の文字はアンダ ースコアに
置き換えられます。
2
バイトの文字だけが使われているファイル名は、「
FILE_1
」、「
FILE_2
」などと
変更されます。
Joliet
のボリューム
「
DVD-ROM
」の「コ ンテンツ」チ ェックボッ クスを選択 すると、「
Joliet
拡 張サポート」チ ェック
ボックスが使えるようになります。
重要:
「
Joliet
拡張サポート」チェックボックスは、赤色レーザーのメディアに書き込む場合にのみ
有効です。青色レーザーのメディアに書き込む場合には無効です。
「
Joliet
拡張サポート」チェックボックスを選択すると、強制的に
Joliet
のボリュームが作成されま
す。このボリュームは、
UDF
のボリュームと同様に長い
Unicode
のファイル名に対応しています
が、
110
字までに制限されています。拡張子付きのフォルダ名にも対応しています。
110
字よりも長
いファイル名は、自動的に短くされます。チェックボックスが選択されなかった場合は、
Joliet
のボ
リュームは作成されません。
参考:まれに、「
Joliet
拡張サポート」チェックボックスを有効にして、拡張文字セットで名前を付
けたファイルをたくさんディスクに入れると、古い
DVD
プレーヤーでは再生に問題が生じることが
あります。この ようなファイルを使用 することが必要であり、か つ目的のプレーヤーで ディスクを
テストできる場合にのみ、チェックボックスを選択します。
第
16
章
プロジェクトを仕上げる
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