スクリプティングの一般情報
この項では、スクリプトの作成時に考慮する必要のある参考事例をいくつか紹介します。
Â
GPRM のパーティション設定を検討します。
8
つの
16
ビット
GPRM
レジスタのうち
1
つまたは複数
にパーティションを設定することで、利用可能な
GPRM
レジスタの多くを使うことができ、スク
リプト作成の作 業が非常に柔軟になります。ただ し、スクリプティングの設定や 表示条件によっ
ては、フル
16
ビットの
GPRM
レジスタが必須になることに注意してください。また、スクリプ
トの情報ファイルを読み込むときには、そのスクリプトが利用する
GPRM
のすべてが、スクリプ
ト作成時とまっ たく同じパーティション設定に なっている必要があります。互換 性を維持するた
めには、どのプロジェクトでも
GPRM
のパーティション設定を同じにすると便利です。
GPRM
設
定の保存および読み込みの詳細については、
504
ページの「
GPRM
の特徴
」を参照してください。
Â
表示条件に留 意してください。各エレメ ント(メニュー、トラック、および シナリオ)には、適
用する表示条件 を設定できます。表示条件は、単純 なプリスクリプトとほぼ同じ ように機能する
ものであり、エレメ ントを再生するかどうかを判 別し、再生しない場合には代わ りのエレメント
へのジャンプを実行します。表示条件の利点の
1
つは、トラックの一部なので、トラックと同じ
ビデオタ イトルセット(
VTS
)に配 置されること です。デフォルトで は、すべてのスク リプトは
VTS 1
に配置されます(ただし、
VTS
エディタを使ってトラックの
VTS
に移動することも可能で
す)。ただし、
DVD
プレーヤーがスクリプトを実行するときに
VTS
間をジャンプするために、わ
ずかな遅延時間 が発生する場合もあります。また 、表示条件はジャンプ先がエレ メントのルート
であるかエレメ ントの構成要素(ボタンやマーカ ーなど)であるかにかかわらず 実行されるとい
う利点もあります。詳細については、
467
ページの「
プリスクリプト
」および
603
ページの「
表
示条件
」を参照してください。
480
第
14
章
スクリプトを作成する
Â
1 つの仕組みを作成するのには複数の方法があります。スクリプトの作成時には、同じ目的を果た
すにも数種類の 手段が存在するということはよ くあります。通常は最も単純な方 法こそが最善の
方法ですが、使用可能な
GPRM
がないといった各種の問題に対処するためにスクリプトを工夫し
なければならな いこともあります。場合によって は、すべての状況に対応できる 長いスクリプト
を
1
つ作成するよりも短いスクリプトをいくつか作成するほうが効果的です。
Â
作成したスクリ プトには必ず終了プロセスを 記述してください。スクリプト には、その実行を終
了してディスク の再生に制御を戻すための出 口点を設ける必要があります。 たとえば、あるレジ
スタ値を設定す るための「
set
」コマンドのみを記 述したスクリプトが実行さ れた場合、
DVD
プ
レーヤーは永遠 に終了することのないスクリプ トの終了を予期して動作を中 止し、待機し続ける
だけになってしまいます。
出口点を作成するには、「
Jump
」、「
Resume
」、および「
Exit
」という
3
つのプリスクリプトコマ
ン ドの い ずれ か を使 用 しま す。「
Jump
」コ マン ド はあ ら ゆる ス クリ プ トに 使 用で き ます が、
「
Resume
」および「
Exit
」プリスクリ プトコマンドを使用で きるのは決まったタイ プのスクリプ
トだけです。これ らのコマンドの詳細につい ては、次の項「
スクリプトコマン ドの詳細
」を参照
してください。